フロアコーティングの注意点
フロアコーティングの注意点
キーワードは「4つのF」近頃、よく耳にする「2010年問題」。
『現代用語の基礎知識』(2004年版)には次のように書かれている。
「約8百万人とされる団塊の世代が、まとまってリタイアする2010(平成22)年ごろに起きるとされる問題。
東京23区内のオフィス就業者数は○○〜10年の年間で5パーセント減少、との予測もある」つまり、団塊の世代が2010年頃、ごそっと労働市場から消えてしまうことによって生じるであろう人材不足の問題のことだ。
ここは、いわば2010年問題の「住まい」編である。
オフィスでは団塊世代が抜けたあと労働力が不足するのに対し、地域や我が家では、これらの人々があふれかえり、居場所が不足することが予測される。
主な活動の場所を会社から我が家に移すことになる。
その時、家の中に自分の居場所があると、確かな自信を持って言い切れるだろうか。
来たるべきその日のために、何をどう準備したらいいのか、戸惑いと不安を抱いているのではないだろうか。
家に居場所を確保するために、何から手をつけたらいいか。
それは、家族関係と自分の人生を見直すことから始まる。
すなわち家でこれから自分が「誰」と「どう」暮らしていきたいのかを考えるということでもある。
そこには、1緒に暮らしてきたパートナーである妻にも参加してもらい、意見を出し合うという作業が発生するだろう。
夫婦の関係を見つめ直し、これから互いにどう生きていきたいのかのすり合わせをする。
するとその結果次第で、家の住まい方にも変化が生じてくるはずだ。
ここでは、実際に第2のスタートを切ったご夫婦の声を集め、生活がどのように変わっていったかを紹介する。
人それぞれに思い描く60歳からの新しい人生。
その実現に役立つ場所として、家の1部分をリフォームすることに踏み切った人。
田舎に移り住んだ人。
都心に戻ってきた人…。
人いれば色の住まい方があるのである。
還暦が近づいてきたあなたは、肉体の衰えをどう実感しているだろうか。
「老後を意識するなんて、まだずっと先のこと」「俺達はまだまだ若いんだから」現役指向の強い団塊世代ならではの、反発の声が聞こえてきそうだ。
しかし、意識とは裏腹に肉体は確実に老いていく。
老いてなお住み心地のいい家に、というのも定年前に考えておきたいポイントである。
建築家として高齢者の住宅改修の現場に立ち会っていると、まずどの家でも老いに対応した住まいの改修が、後回しになっていることに気づく。
たとえば、年老いた親の足腰が衰え始め、玄関やベランダの上がりかまちを上り下りする足もとがおぼつかなくなってきている。
そのことに子ども夫婦は気づいているのだが、とりあえず何とかなっているために、つい1日延ばしにしてしまう。
そしてある日突然、老親が足を滑らせて骨折する惨事となり、慌てて改修工事をする羽目になる、そんなケースは少なくない。
しかも、こうした急な必要に迫られた工事の場合、じっくりと専門業者を選んだりプランを検討したりする時間もないので、あくまで応急処置としての対応にならざるを得ない。
そのため改修の結果に問題が残ることがある。
何よりも、早い段階で段差に対処していれば、転倒は避けられたはずである。
また、段差や階段などがあった方が家の中でも運動になっていいといった誤った考え方をしている人が非常に多い。
実際、専門家の中にも段差や階段を、健康を維持するうえでの「必要悪」と考えている人は大勢いるか、そういう人は、まだ仕事としても白身の経験としても、「老い」を実感していないのではないかと思う。
自分では健康だと思っていても、足腰は気づかぬうちに弱り、目はかすむようになる。
これが老いというものだ。
そうなると、日々の生活の場にある段差や階段は、活動的に動き回ることに対して気持ちを億劫にさせ、結果的には行動範囲が狭められることになる。
それは、大げさに言えば、生きる意欲を萎えさせることにもつながる。
まもなく団塊の世代が定年となり、いよいよ本格的な高齢社会が始まる。
その時を迎える住まいの心構えがあるとすれば、それは先述のふたつの問題、「対処を先送りにする」「段差は必要悪」が間違った考え方であることをしっかりと認識し、繰り返さないということだ。
さて、定年後にゆっくりリフォームプランを考えようと思っているあなた、年金生活が始まれば、とたんに収入はガクンと少なくなり、リフォームのために貯金を引き出すという気にはなれなくなるだろう。
家計内キャッシュフローが潤沢に動いているうちにできることはやっておく、それが60歳からの新しい人生を気分よくスタートさせる追い風にもなるはずだ。
「4つのF」つまるところ、定年前での自宅のリフォームは、その先の人生を自分らしく生きるために、家を味方につける大きなチャンスなのである。
キーワードは、「4つのF」。
1家族(FAMLY)との関係を見直す、2どういう生き方をしたいか将来(FUTURE)を考える、3安心して老いていける土台(FOUNDATON)をつくる、4親世代の失敗(FALURE)を活かす。
これらを頭に入れて今までのような「家のことは妻任せ」から脱却し、自らリフォームの舵取り役を引き受けてみよう。
そうすればきっとあなたは安住の「居場所」を我が家に獲得できるに違いない。
「家」は関わり方次第で、寝るだけの場所にもなれば、自分のやりたいことを実現する最高の「居場所」にもなる。
「家」で「誰」と「どう」暮らすかを考えることは、自分の新しい人生を計画することでもあるのだ。
定年後の「居場所」を我が家の中に確保するには、「家」に暮らす家族との関係の整理が重要だ。
妻と、子どもと、これからどうやって生きていきたいか、あなた自身に具体的なイメージがなければ、居場所はつくれない。
そして、子ども達が遠からず巣立っていく年代にさしかかった今、特に考えなければならないのは、妻との関係である。
「家」に「居場所」をつくるために広告代理店管理職のYさん(55歳)は、ある日曜日、普段なら接待ゴルフで家にいないところを珍しく家で過ごすことになった。
分な朝寝ののち、遅い朝食をとって、さて、ゆっくりと新聞でも読もうかとリビングのソファに腰を下ろしたとたん、「ちょっと。
そこ、私の場所なんだけど…」と妻に言われたという。
仕方なくソファを妻に明け渡し、まだ切れていないたばこを買いに散歩に出たと、Yさんは苦笑する。
恐らく奥さんとしては、いるはずのない日に夫が家にいることで、生活のペースを乱されたことに戸惑い、いつも自分が座る場所に夫が座っていることの違和感とともに、口をついて出てしまったのだろう。
あなたがこれまで会社や仕事に費やしてきたのと同じだけの時間を、妻は家事や子どもの世話をしながら家で過ごしてきている。
あり得ないことだが、もしもあなたの職場にいきなり妻が同行してくるようになったとしたら、どうだろう。
家庭とは切り離して築いてきた人間関係の中に、閑入者が割り込んできたような違和感を持つだろう。
また、常に自分の行動を見守る妻の視線を、うっとうしく思うのではないだろうか。
妻にとって、夫が定年を迎えて家で過ごすようになるというのは、まさにこれと同様のことなのだ。
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